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お客様に建設業許可を相談される場合、社会保険についての相談を受けることが多くあります。

現在茨城県では社会保険に加入していない建設業者であっても新規許可取得も許可更新もできます。

ただ許可を取得あるいは更新したあと1年以内に社保加入するように指導されるだけです(加入しない場合、県庁監理課から社会保険事務所に通報されることになっています)

実際自分も、社会保険に加入していないお客様の許可を申請して何件も取得してきました。

しかし、近い内にこれらは過去のこととなりそうです。

「社保未加入の建設業に営業認めず 政府、今秋法改正へ」東京新聞

もともと国交省では平成29年度末までに建設業許可業者の社会保険加入率100%を目指していましたが、結局実現できませんでした。

今回法改正により、未加入の場合は新規取得も更新も認めないということで、いよいよ

建設業許可業者 = 社会保険加入業者

となりそうです。

なお記事には「全国の建設業者の数は約46万5千」と書いていますが、これは許可業者の数です。

また「営業を認めず」と怖いことを書いていますが、新規許可が取れない、許可更新ができないだけで、別に無許可建設業者として営業することは可能であるはずです。

この記事だけでは、たとえば個人事業で社会保険加入の義務がない場合にどうするのかなどがわかりませんが、文面通りに取ればこれらも社保加入が許可の必須条件になるかもしれません。

また許可取得をまったく考えていない多くの建設業者の扱いも不透明です。

これを放置すると許可を持っていない建設業者のほうが価格競争力が高くなってしまうので、なにか施策がなされるかもしれません。

「社会保険に入ったらとてもやっていけない」

という声も聞きます。

しかし建設業を営む以上、もう社会保険加入は当然の時代が目の前まで来ています。

社会保険加入が許可の要件となれば、建設業許可の評価が底上げされるでしょう。

個人的には社員の福祉は当然として、そういう意味でも悪いことばかりではないと思っています。