茨城県における営業所専任技術者のための実務経験証明書作成上の注意

営業所専任技術者になるためには技術者としての要件を満たすことが必要であり、またその裏付けとなる書類が必要となります。

工事の記録が残っているか?

「施工管理技士」「建築士」「技術士」等の資格を持っている場合には、その合格証の写しを添付すれば済むのですが、これを実務経験で営業所専任技術者になろうとすると、茨城県の場合途端に難易度が上がります。

  1. 発注者から注文書、請負契約書をもらっているかという問題があります。国交省などは「契約書と請書を必ずやりとりするように」という指導をしていますが、書類のやりとりを行わず口約束だけで済ませている下請業者の方が多くいらっしゃいます。
  2. 工事の名称、内容、工期、金額等がわかる書類が残っていればそれを元に証明書を作成できるのですが、それも存在しないというケースが多くあります。
  3. 契約書や注文書をもらっていたとしても、これを廃棄してしまい昔のものが残っていないケースも多くあります。

茨城県ではこれらにより、現実には十分な実務経験があるにも関わらず、それを証明する手段がなく、また「今更発注者に資料をもらうこともできない」ために許可申請を断念せざるを得ない方が多くいらっしゃいます。

10年以上の施工経験があったとしても

また多くの方が「10年間〇〇工事を受注してきた。だから〇〇工事の専任技術者として認められる」と考えられますが、茨城県の場合10年間の事業経験で10年間の実務経験を証明するのは困難です。
 
実務経験証明の数え方はその技術者が複数の工事を平行して行っている場合、その重複している期間についてはカウントしません。
 
例えばAという工事の工期が1月から3月までで、Bという工事の工期が2月から4月までであった場合、つい経験期間はA3ヶ月+B3ヶ月で6ヶ月とカウントしたくなるのですが、これはAとBの工事の重複している2月3月の期間は片方しか数えず、合計で4ヶ月の実務経験と数えます。
 
特定の業種を毎月必ず受注して、しかも全て注文書等が揃っているならば10年の事業経験で足りますが、現実には多くの場合20年~30年の事業経験で、やっと10年分の実務経験を作成できることがほとんどです。

取得しようとする許可業種に該当する工事であることの証明

たとえ、ご自分では「〇〇工事である」と考えて、その工事経歴を実務経験証明書に記載したとしても、それが認められないケースがあります。

注文書の工事名などから、その業種に該当するかどうか判断がつかないことが多くありますが、この場合、裏付けの資料を土木事務所や県庁の土木部監理課から要求されることがあります。

このあたりは担当者の裁量が非常に大きい部分です。

そのときに、どうやって担当者に説明するか、どういう資料を用意するかで、実務経験が認められるかどうか、つまり許可が取得できるかどうかが分かれます。

この作業は当事務所がもっとも自信を持っている部分であり、建設業の実態を知らない、工事現場を知らない事務所では対応は困難であると考えています。

千葉県における実務経験証明書の確認資料

千葉県においては実務経験証明書を作成する場合、以下の書類を添付しなければなりません。

証明しようとする期間に建設業を営んでいたことが確認できるものとして、以下ののいずれか(但し、1.2.の注文書、又は請書、見積書、請求書等は工事の内容がわかるものに限る)
 1)代表者印又は契約締結権限者の印がある契約書又は注文書を1年につき1件
 2)代表者印又は契約締結権限者の印がない契約書、注文書又は請書、見積書、請求書を1年につき1件+その工事代金の入金が確認できるもの(預金通帳の写し等)又は契約締結権限者の代表印を押した発注証明書
 3)これから証明しようとしている業種と同一の許可を有していた期間(建設業を営んでいたことが確認できる期間に限る)は、当該期間すべてに係る許可通知書の写し
(証明期間の途中に許可の更新がある場合は、更新前後2枚の許可通知書が必要)

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